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THIS MANのKUBOのネタバレレビュー・内容・結末

THIS MAN(2024年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

2009年ごろから起こった都市伝説で、世界中の人々の夢の中に現れたとされる謎の人物”THIS MAN” を映画化したホラー作品。

完成披露上映会で拍手が起きなかったのは、たぶん初めてじゃないかなぁ。ちょっと期待しすぎてたかもしれないけど、もっとおもしろくできるよなぁ。

まず学生目線で始めて”THIS MAN”の噂が起こるところからスタートしてほしい。最初から都市伝説がある状態から始めないで「私も見た」「私も見た」という噂が広まっていく過程の怖さがない。

警察が殺人事件に都市伝説が関係してるなんてまともに取り合うわけがない。だから事件を追うのは警察じゃなくて、都市伝説を扱ってるYouTuber のバディとかにした方が絶対おもしろい。

これを言っちゃあおしまいなレベルだが、肝心の”THIS MAN” を演じる役者さんが全然怖くない。怖くないを通り越してかわいいくらいだ。これは役者だけじゃなくて、メイクや撮り方にももっと工夫が必要だ。画面にノイズを入れるとか、揺らすとか、モノクロにするとか、ともかく「怖くない」。

1万人も死んだとか社会現象になっていくのを台詞だけで済ますのはあまりに手抜き。新聞の見出しをいっぱい作ってどんどん重ねていくとか、ニュース番組くらいちゃんと作って流すとか、現象が社会全体に広がっていく過程が全然リアルに伝わらない。

そして、ここが一番だけど、2人の坊さんが協力するくらいで払える呪いなら、1万人も死ぬ前にさっさとやれよ、と。

この最後の戦いも、ただお経唱えてるだけで、ビジュアル的にもちょっと歪めただけで盛り上がりもない。

正直、脚本からやり直しって感じ。全体にこだわりが感じられず、中途半端な出来。ネタは良いのに、残念。
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