ショウジ

かつて、ノルマンディーでのショウジのレビュー・感想・評価

かつて、ノルマンディーで(2007年製作の映画)
3.5
ルネ・アリオ監督の『私、ピエール・リヴィエールは母と妹と弟を殺害した』で助監督を務めたフィリベールが30年ぶりにロケ地に行くドキュメンタリー。通称『リヴィエール』は撮影する家から小道具から役者まで現地調達したというとんでもない映画…撮影に参加した人のその後の人生が様々で面白い。中には、当時リヴィエールについて他人事に思っていたが、その後娘さんが精神を病んでしまって向き合わざるを得なくなったというご夫婦もいた。主役を演じた青年も数奇な人生を送ったようで、しかし最後の方で溌剌とした姿を見せてくれてホッとした。過酷な人生を送っている人も含め、映画に参加した人たちが一様に撮影当時の様子を楽しげに語るのが良い。

『リヴィエール』は現在は観る機会がないのが残念。本作で断片的にでも観ることが出来て良かった。今度、映画の基になったというフーコーが書いた本を読もうと思う。
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