kirito

日本一の男の中の男のkiritoのレビュー・感想・評価

日本一の男の中の男(1967年製作の映画)
4.1
【陽はまた昇る】

※お断り
映画としては良作ですが、1967年の映画ということでかなり男尊女卑の部分があるので、女性の方がご覧になる場合は注意が必要です。本当です。

高度経済成長期の男性サラリーマンはきっとこんな感じだったんだろうなって。
困難な時でも「実力者はつらいねぇ~」なんて笑い飛ばしながら乗り越えていけるこのポジティブさと向上心は見習いたい。

あらすじこれな↓
ある商社で営業マンとして働く主人公。ある日、会長に自分の意見を言ったことで、ストッキングの会社に左遷されてしまう。
しかし、彼は持ち前の能力を発揮し、どんどん出世していく・・・

頑張れ!日本のサラリーマン!今こそこの映画をみて奮起しよう!

とにかく、明るい植木等の役が群を抜いて面白い。
陽気にコミカルに作られた本作は、時が経つのを忘れるほどよくできていた。

もっとも、
・「女のくせに」「女は男の仕事に口をだすな」といった女性を下に見る傾向があること
・理想の嫁は「亭主に対しては絶対服従、従順貞節、無抵抗主義の女が良い」と主張したり
・ストッキングのCMを作るシーンでは女性を一列に並ばせて後進させ、それを下からみて、きれいな足の人は触ってOKをだす。(最も劇中では女性は嬉々としてやっているが)
・議論の白熱する「お茶出し」も部長は文句をいうのは普通で、女性は小言をいうものの基本は謝る。
これらは現代の映画には見られないシーンだろう。
冒頭に述べたとおり、かなり男尊女卑が強いが、昔は本当にこれが当然だったんだろうし、ご年配の方々にいくら女性の権利を叫んだところで「なんじゃそりゃ?」になるよなと変に納得してしまった。


2019.2.6
kirito

kirito