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ダイ・ハード2のbackpackerのレビュー・感想・評価

ダイ・ハード2(1990年製作の映画)
3.0
◾︎ダイ・ハードシリーズ第2作

【作品情報】
公開日   :1990年9月21日(日本)
作品時間  :124分
監督    :レニー・ハーリン
製作    :ローレンス・ゴードン、ジョエル・シルバー、チャールズ・ゴードン
製作総指揮 :マイケル・レヴィ
脚本    :ダグ・リチャードソン、スティーヴン・E・デ・スーザ
原作    :ウォルター・ウェイジャー『ケネディ空港/着陸不能』
音楽    :マイケル・ケイメン
撮影    :スチュワート・ベアード
出演    :ブルース・ウィリス、ウィリアム・サドラー、フランコ・ネロ、デニス・フランツ、フレッド・トンプソン、ジョン・エイモス、レジナルド・ヴェルジョンソン、ウィリアム・アザートン、ボニー・ベデリア、他

【作品概要】
1988年公開の大ヒット作『ダイ・ハード』の続編。
前作監督のジョン・マクティアナンは、ジャック・ライアンシリーズの『レッド・オクトーバーを追え!』を撮影していたため、『エルム街の悪夢4 ザ・ドリームマスター 最後の反撃』をヒットさせていたフィンランド出身のレニー・ハーリンに白羽の矢が立つ。
ハーリンはアクション映画監督として光るものを持つことは、本作の後には『クリフハンガー』を監督し、窮地に立っていたスタローンのキャリアを復活させた手腕からもうかがえる(なお、その後のキャリアは……)。
偶然にも助けられ生み出された、緻密な脚本と素晴らしいアクションシーンが化学反応を起こした前作と異なり、ご都合主義を加え緻密さを削った内容となっている本作は、一般的には厳しい評価が下されている状況である。これは、監督の問題というより、前作が奇跡的な完成度過ぎたというだけではないかと思料。


【作品感想】
「ねえジョン。どうしていつもこんな目に遭うの?」

アクション映画ではお馴染みの国バル・ベルデからアメリカに護送中の失脚した独裁者・エスペランザ将軍を奪還すべく、テロリストが空港の機能を掌握。妻ホリーを迎えに来ていたジョン・マクレーンは、またも戦いに巻き込まれます。
ロス市警に転職して、ホリーとの関係性も改善してきてる、ジョンにとっては非常に恵まれたひと時ですが、結局災難に巻き込まれてしまうのは実に哀れです。
前作は、脱出不可能なビルという閉鎖空間を所狭しと駆け回った結果、高層ビル大爆破という展開と沿うようにスケールが巨大化していきました。
本作は、最初から割と広大な空港内で、結構抜けのあるドンパチをしまくるうえに、着陸大気中の飛行機十数機が人質という状況もあってか、徐々に酷くなる状況がもたらす緊迫感はそこまで強くありません。最初からMAXだったから、それ以上広げられなかったってとこですかね。
それと、マクレーンが定期的に管理室に戻ってきたりするので、広い空間のはずが狭く感じたりと、ちぐはぐな印象を受けるところもしばしば。

本作の敵であるウィリアム・スチュアート大佐の冷血漢ぶりは、なかなか好印象。欲を言えば、もっと冷酷な存在の方が嬉しいですね。ハンス・グルーバー程の超子悪党な名悪役は、そうそう生まれてこないと、逆によくわかりました。

そういえば、ホリーが飛行機で隣席になったおばさんの持つ雑誌に、デカデカと『リーサル・ウェポン』のリッグスとマータフが載ってますね。今回初めて気づきました笑
『ダイ・ハード』も間違いなく時代を切り開いたアクション映画でしたが、『リーサル・ウェポン』もまたしかりってことが伝わってくる小ネタでした。

「今日は特別だ。クリスマスだもんな!」
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