ねこ無双

ドラキュラ血のしたたりのねこ無双のレビュー・感想・評価

ドラキュラ血のしたたり(1971年製作の映画)
3.5
『ヘル・ハウス』や『アメリカン・ゴシック』なホラーを撮る一方で、ディズニーで児童向けの映画も撮るジョン・ハフ監督のゴシックホラー。
イギリスホラー名門のハマー・フィルム製作。

時は中世、その町では清教徒たちが夜ごと魔女狩りと称して、罪のない女性をさらっては火あぶりに処していた。
判断基準は…若くて美しい⁉︎それが背徳とされて…。
(じゃあ、それ以外の女性は大丈夫なの?)
ちょっとちょっとでもその娘さん十字架握ってますよ〜⁉︎
それだけでも十分狂った町なのに、一角にそびえたつ城の主、カンシュタイン伯爵はサタンを召喚しようと黒魔術儀式をその頃行っていたのだった。

魔女狩り集団の首謀者グスタフの家へ、若く美しい一卵性双生児の姉妹が身を寄せていて、彼女たちが物語の主軸となっていく。

闇の中、明かりに照らされたような陰影の深い映像。
魔女狩りで燃え盛る炎が記憶に残ります。
美しい城の内装、調度品や衣装。
やっぱり絶対白馬と馬車。
町の女性たちは首元までぴったり締めたドレスだけど、
美しき主人公姉妹だけは、胸元が露出したドレスで挑発的。まあ、ヒロインだから。

途中グスタフが良心に目覚めちゃって、みんなで一致団結吸血鬼討伐になっちゃうのはあれ?だけど、
なかなかスペクタクルな展開で面白い。
劇伴も勇ましいオーケストラ。

町一番の良識派の青年アントン役は『恐怖黒猫』、『ビヨンド』でも主要キャストを務めたデヴィッド・ウォーベック。
狂信者グスタフ役はピーター・カッシング。
あれ?カッシングはバンパイアハンター役だと思ってた。
美しき姉妹は一人二役かと思うくらい瓜二つ。
レビュー記事で知ったけど、ほんとの姉妹で「プレイボーイ」の当時カバーガールだった姉妹さんらしいです。