スギノイチ

秦・始皇帝のスギノイチのレビュー・感想・評価

秦・始皇帝(1962年製作の映画)
2.5
あんまし面白くない。

「詰め込み過ぎなのにテンポが悪い」という不思議で最悪な現象だ。
「民は朕の子だ!」という発言から「天すなわち朕だ!」と暴君化するまで10分程度ってのは…
始皇帝を演じるキングダム勝新は、こと「威厳」に関してはこれ以上ないくらいハマっているものの、威張りくさるだけの役のせいかあまり活きていない。

撮影現場での勝新の王者ぶりには、美談や迷惑行為も含めて数多くの逸話が残っている。
映画の外でどれだけやりたい放題であろうと、それが作品としての面白さに繫がる場合もあったそうなので、それが作品の不発に結び付くわけではない。
ただ、映画の中で「勝新=王」になってしまうと、途端につまらなくなるのだ。
あくまでアウトサイダー的な位置から、個人としてのエネルギーを限界まで発散するから面白いわけで…
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