チッコーネ

スペースバンパイアのチッコーネのレビュー・感想・評価

スペースバンパイア(1985年製作の映画)
2.7
イギリスでも人気の、キャノン・フィルムズと組んでいた頃の監督作品で、ハレー彗星の接近を翌年に控えたタイミングでの公開(原作あり)。
「こんな大作も撮っていたんだ」と驚く。

冒頭は編集がスピーディで、サクサク進行。
ウミユリか神経細胞みたいな形状の謎めいた宇宙船も、美術に雰囲気があって良い…、「長さ数十キロ」とか桁違いの単位を提示してくる台詞に、幻惑されてもくる。
しかし本作で脚光を浴びたマチルダ・メイのフルヌード連発や、看護婦への暴力的な尋問場面には半ば唖然で、ファミリー向け作品でないことは確か。
また「奴らは吸血鬼の起源だ」という壮大な台詞や、メインキャラがいつの間にかバンパイアへの対処法を会得している展開は、やや強引。
本編内で「青い閃光」として表現されるエネルギー体同様、ビカーッと来て、ビカーッと去っていくような目まぐるしい娯楽作。