明石です

魔人ドラキュラの明石ですのレビュー・感想・評価

魔人ドラキュラ(1931年製作の映画)
3.8
ブラム・ストーカー原作の『吸血鬼ドラキュラ』を怪奇映画の売れっ子俳優ベラ・ルゴシ主演で映像化した準元祖ドラキュラ映画。自室のDVD棚に並んでいた(誰が買ったのかは不明)をたまたま見つけて視聴。もっと早くに見とけばよかった!と思える力作でした。

チャイコフスキーの『白鳥の湖』のノスタルジックな旋律を背景に、水墨画のように美しい古城へカメラが寄っていく序盤のシーンから引き込まれる。台詞のスピードが初級外国語の授業なみにゆっくりで、つい再生速度を早めてしまいたくなったけど笑、そこはぐっと堪えて、トーキー黎明期のゴシックな世界観を堪能。

トランシルヴァニア出身のドラキュラ伯爵を、ハンガリー人のベラ・ルゴシが演じてるの(訛りの強い喋り方もあって余計に)説得力あって素晴らしい。ドラキュラ伯爵の目元が大写しになるシーンで心臓バクバクした。目つきひとつで震え上がらせる迫力、なんなんだこの人は、、何度リメイクされてもこのベラルゴシの迫力を超える俳優さんは見れないだろうなと思う。

この映画自体には関係ないけど、Blu-ray版の本編前に流れるユニバーサル・ピクチャーズの名作ダイジェストみたいな映像になんか胸が熱くなった(伝われ)。
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