沖縄で病を患ったリリーさんへの恋を描いた男はつらいよシリーズ第二十五作
好きな人にはまっすぐな寅さんが
気のないような素振りを見せたり、
いつも恋に奥手な寅さんが
プロポーズする姿が描かれたり、
リリーさんとやからこその
展開や心の動きが胸に沁みた
好きな人とこんなに激しく
喧嘩するのも初めてのことよね
リリーさんと寅さんのそれぞれの
仕事柄、人間柄によって描かれた
ラストの別れのシーンも胸に残ってる
博がリリーさんと偶然遭遇した話を
電話で聞いた時にリリーさんを
思い出す寅さんの表情が深い
リリーさんの病院を聞いてすぐに
駆けつけようとする姿は素敵やけど
飛行機が怖いって駄々こねて
町中の人に説得されるのも
柱にしがみついて離れないのも笑った
沖縄の病院に辿り着いて
リリーさんを抱きしめながら
そばいるって優しく語りかける姿に感動
そこから雨の日も風の日も通い続けて
リリーさんを慰める姿も素敵で微笑ましい
これが夢だったら、って話をリリーさんが
寅さんにした後に去り際の寅さんが言う
「夢なんか見ねぇで、ぐっすり寝ろよ」が
めっちゃ粋でかっこいいなって心打たれた
リリーさんと同棲して仲良く
過ごしてる様子にほっこりしたけど、
リリーさんにそっけなくなったり、
それによって喧嘩するのは
心苦しかったしもどかしかった
リリーさんが出ていき三日三晩飲まず食わずで
柴又に帰ってきた寅さんが行き倒れて
街中の人が心配するのは少しほっこりしたし
うな重を貪り食べる寅さんに笑った
「あーあ、夢か...」
柴又でリリーさんと再会してからの
会話と別れは寂しくて余韻が残る
「所帯持つか」って思わず本音を溢した
寅さんに対して冗談ぽく誤魔化して
2人で冗談ぽくするのが切なすぎる
別れ際の「あぁしか言いようがなくて」も沁みる
ラストで旅の中再会する2人の粋な会話が素敵
「俺はお前、リリーの夢を見てたんだよ」
