ぼのご

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊のぼのごのネタバレレビュー・内容・結末

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

素子がビルの上から下に広がる街へ飛び込んで、光学迷彩で身体が景色に溶け込んでいく序盤の場面がすごくかっこいい!
この場面って純粋に視覚的にも素晴らしいんだけど、後に素子が人形使いと出会って最終的にネットの海へ飛び込んでいくことを考えると、先の展開を暗示しているようでもあって演出としても冴え渡っている(深読みな可能性あるけど笑)。

サイボーグ化が進んだことで得られた様々な恩恵。得たものが多いのと同時に不利益もあって、身体が機械であることから自分が自分であることの証明がゴーストと呼ばれる魂に寄っているんだけど、そのゴーストも誰かに用意されたものなんじゃないかという考えが頭の中を廻る。
また電脳化で多くの情報を取り入れられる反面、自分の脳がハッキングされ記憶を操作される可能性があって恐ろしく深刻だった。こういう悲劇的な要素も一人ひとりに自我があるからこそで、自我のあるうちは身体が機械になろうとどうなろうと、人間はどこまでも人間だなって思った。もちろん当人たちにしてみればそんな一言で終わらせられない問題なんだけど。

アクションシーンは激しいけどそれ以上に人間ドラマになっていて、作り込まれた世界観に圧倒されつつテーマは意外にも身近に感じた。川井憲次さんの音楽もとっても良かった〜。
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