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ふたりのヌーヴェルヴァーグ ゴダールとトリュフォーのKのレビュー・感想・評価

4.5
『恋人のいる時間』のマーシャ・メリルは、ゴダールについてこう言っている。

「彼の映画は現実を盗むこと」

ふたりの芸術の捉え方が違う。ゴダールは現実を発見するものと考え、トリュフォーは他人を楽しませるものと考える。

私がゴダールを好きな理由がはっきりした。なぜ政治映画を撮ったかも理解できた。

ゴダールは良家に生まれ、トリュフォーは貧乏な家に生まれた。ゴダールには精神的孤独があり、トリュフォーには物理的貧困がある。ゴダールは権威を破壊し、トリュフォーは権威を求める。
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