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ハスラー2のkuuのレビュー・感想・評価

ハスラー2(1986年製作の映画)
3.8
『ハスラー2』
原題 The Color of Money.
製作年 1986年。上映時間 119分。
1961年のポール・ニューマン主演作『ハスラー』の25年ぶりとなる続編。
主人公エディを前作に続いてニューマンが演じ、1987年・第59回アカデミー賞で主演男優賞を受賞。ビンセントをトム・クルーズが演じた。
ウォルター・テビスの同名小説を原作に、『タクシードライバー』のマーティン・スコセッシがメガホンをとった。
今作品の原作となる小説では、ファースト・エディーは、『ハスラー』(1961) でジャッキー・グリーソンが演じたミネソタ・ファッツとトーナメントで対戦することになっている。
しかし、マーティン・スコセッシはこの映画を別の方向に持っていこうとした。
ポール・ニューマンとグリーソンは、続編でファッツが復活することを望み、そのキャラは脚本の新しい草稿に書き込まれたそうだ。
しかし、グリーソンはこのキャラが新しいストーリーに合わないと感じ、再演を断念残念。
また、作中で、エディが『最後にプレイしたのは25年ぶりだ』と云う場面がある。
実生活でも、ニューマンが初めてファースト・エディを演じた『ハスラー』(1961年)以来、今作品は25年ぶり(1961年~1986年)ってイカした運命。

エディがミネソタ・ファッツと激闘を繰り広げてから25年が経った。
50代になったエディは現役を引退し、酒のセールスで生計を立てながら気ままな独身生活を送っている。
ある日、エディは若いハスラーのビンセントと出会う。
ビンセントに若い頃の自分を重ね合わせたエディは、彼を一流のハスラーに育て上げることを決意。
数カ月後にアトランティックシティで開催される大会を目指し、ビンセントに様々なテクニックを伝授していく。。。

ポール・ニューマン目当てを含め『ハスラー』から『ハスラー2』へ順に観てる人と、トムクルーズ目当てを含めPART2を先に観てビリヤードが余りにも格好良すぎてPART1を改めて観る人がいる等々。
小生はタマタマ『ハスラー』を友達から借りて見た流れで、今作品『ハスラー2』を再視聴いたしやした。
アレコレと死ぬまで楽しめる趣味がないかと発掘作業してた若かりし日。
そんなクソガキに、今作品をレンタルで借りて初めて観てビリヤードにハマったひとりです。
ビリヤードと云えば『ハスラー』
ビリヤードをプレイする人だけじゃなく、多くのひとが知っている映画じゃないかなぁ(題だけでも)
小生はブランクあったものの、少し前にFuryのCue(球を突く棒)を買ったを機にプレイ熱が再燃したと思たら、コロナ禍。
中々行かない内に熱は覚め、オークションサイトにてCueを売っちゃいました。
なんちゃってハスラーですが、打ちにいった時、良いブレイク・ショットが打てたら、今作品のトムクルーズがCueをカンフーの棒術のように振り回してしまう。
回すのだけは天下一品かも。
扨、今作品の内容なんすが、案外ありふれてるかもです。
前作『ハスラー』主人公であるエディは、老いを感じ始めたある日、一人の天賦の才を持つハスラーのヴィンセントと出会う。
かつて、ビリヤードの天才の名を欲しいままにしてたエディは彼を見て、若かりし日の自分と重ね合わせる。
彼を育てようと決心したエディは彼と共にビリヤード大会を目指すことに。
てな感じのありがちなスポコン展開やけど、
大会までや、大会中にも人間模様も色々あり、
兎にも角にもビリヤードやっている姿がシブい。
シブすぎる。
人は過去の栄光が大きければおおきいほど、加齢とともに翳りゆく今の現状のエディを自分自身と重ね合わせる。
今作品は妙な気分にさせた。
ショックで初めは、その現実を認めたくなくて否定してしまうも。
そして、苛立ちが起こり、最後には認め終えざるを得ない辛さ。
はぁ今作品はその辺の演出が巧い。
受容しかない。
それでも人は、心からその事が好きなら、どないな事があっても、心の底から嫌いと云う気持ちにはならないものだと思う。
ポール・ニューマンが将にそんな心境でなんかぁ。
セツナイし、兎にも角にもシブい野郎の映画です。
ビリヤードをメインに見るも吉幾三。
ダンディーなポール・ニューマンを見るも吉永小百合。
若いトム・クルーズを見るも吉田憲一(誰やねん!小生の幼なじみ)
懐かしい音楽を聴くも吉田美和。
こないな男の臭いプンプン映画やから、そんなの好きな人はハマると思いますよ。
小生は惹かれますっ。
嗚呼!昔よく行った京都の木屋町にある錦京ってビリヤード場に機会があったら覗いてみよっと(あればの話やけど)。
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