壱万事弓須

マイレージ、マイライフの壱万事弓須のレビュー・感想・評価

マイレージ、マイライフ(2009年製作の映画)
3.0
要点3つ

①出張族である主人公の野望は1000万マイルを貯めること。ただしその動機は不明である。

②主人公の①の野望に対して、新入社員の小生意気な小娘(笑)から「私だったらそれ(溜まったマイル)を使ってどこでも好きなところへ行くわ」という、皮肉とも取れる言葉を受ける。

③主人公は空を捨てて定住する覚悟を決めたもの、それは失敗に終わる。会社の方針等の理由もあり、主人公は再び空の住人となった。


「1000万マイルを貯める程移動しているにも関わらず、その実、主人公は籠の中の鳥である(自己意思ではない)」という点と、「『同じ“籠の中の鳥”であるならば、せめて籠(定住地)は自ら選ぼう』という選択は失敗に終わる」という点が、なんとも皮肉であり、もの哀しい物語であった。