福福吉吉

インモータルズ -神々の戦い-の福福吉吉のレビュー・感想・評価

2.0
◆あらすじ◆
古代ギリシャ、ハイペリオンは神によりタルタロス山に封印されたタイタンを解き放とうと動き出す。ハイペリオンはタルタロス山に向けて侵攻を開始する。その侵攻途上の村にいたテセウスはハイペリオンの軍勢に抵抗するも捕縛され、目の前で母を殺される。奴隷となったテセウスは巫女のパイドラとともに脱走し、ハイペリオンへの逆襲を狙う。

◆感想◆
ストーリーとしてギリシャ神話の神が関係するが、その説明があまりなく、どうしても理解できない部分があって少しモヤモヤしましたが、ストーリーの根幹をテセウス(ヘンリー・カヴィル)とハイペリオン(ミッキー・ローク)が担うので、その部分では最後までしっかり観ることができました。

主人公のテセウスは剣の稽古に励む人間の青年だが、神・ゼウスに見込まれており、テセウスが人間としてハイペリオンに対抗する存在でした。テセウスについて深い描写が少なく、彼がどうして神に見込まれたのか、彼はどんな稽古を積んでいたのかという部分が省かれているので、彼に感情移入しきれない部分がありました。

一方、ハイペリオンは人間の王であり、神の加護なく家族を亡くしたことに憤慨し、タイタンを解き放って神を滅ぼそうと考えます。本作の最大の敵であり、力によって残忍に制圧していく行動原理は分かりやすくて、キャラクターが掴みやすかったです。

ギリシャの神々は、あくまで人間により決着させるスタンスなのですが、これがどうにも基準がぶれていて、手を出したり出さなかったりと信用できなかったです。

本作の見どころは残酷なまでに描きこまれた戦闘シーンであり、刀などで斬るシーンが血の匂うぐらい残酷に描かれており、アクションとしての鮮やかさより映像の泥臭さが強調されていました。この点、かなり好みが分かれると思います。

私としてはあまり作品の中に気持ちが入っていかず、ただ傍観して終わった感じがしました。映像のクオリティは高いと思うのですが、どこが面白いかというと正直、返答に困る内容でした。もっとギリシャ神話や歴史に精通していれば違うのかもしれませんが、私には合わない作品でした。

鑑賞日:2024年3月25日
鑑賞方法:CS ザ・シネマ
(録画日:2023年4月6日)
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