人喰いうなぎ

破れかぶれの人喰いうなぎのレビュー・感想・評価

破れかぶれ(1961年製作の映画)
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同時期の蔵原惟繕&川地民夫映画の例に洩れず、短絡的で思慮の浅いどうしようもないチンピラが主人公なんだけど、この川地民夫は輪を掛けてどうしようもない
石川力夫を幼稚園児にしたような男だと思う

そしてカメラと編集の語り口が同時期の蔵原惟繕の映画と比べてもかなり速い
というか堪え性がない
例えば、冒頭で川地民夫がヤクザ事務所に入ってくるとカメラが事務所内部にパンするんだけど、速攻で川地民夫の方に振り戻して再度事務所内部に振る
普通ならカメラ振ったままにして川地民夫がインですよ
観て認識する間がないので、明らかにキャラクターに併せて意図を持ってやってると思う

画面だけ観てたら10年後の深作欣二の映画にみえる
60年代の蔵原惟繕は本当に最先端だったんだな