このレビューはネタバレを含みます
25才くらいの時に見たのかなあ?覚えてないけど、当時はジェームススペイダー目当てと、確か何かの賞をとったと話題になってましたね。
人の心の内面に迫る内容が、当時見たときも面白かった印象がある。
アンは結婚していて、専業主婦で、旦那の稼ぎだけで食べていけて、衣食住に困らず、比較的立派な家にすんで。
私もあれから十数年経ち、また違った見方ができる。
アンは、最初は旦那とのセックスが嫌だと言ってた。触られるのに抵抗があると。
まだ、そんなに結婚して何年も経ってないでしょう。
家をくまなく掃除している様子を見ると、特にゴム手をしながら…、なんとなく潔癖症かな?と思える。
アンの妹はあの旦那がアンのものだったから欲しくなっただけのように思う。
姉がグレアムに何となく興味があるのを察知して、会いに行く。
そして、アンはもう旦那と別れを決意したあたりに、妹もアンの旦那に興味を失くす。
グレアムとアンは最初から、惹かれあい、気が合っていたと思う。
彼が自分はインポテンツだと最初から彼女に告白するが、彼女はさして驚かない。
ラスト近く、グレアムのビデオテープに録って欲しいと自分からグレアムにお願いする。
そして、彼女は彼が好きだといい、キスしたり抱き合う。
彼は彼女の絶頂に達した顔を見てみたいと言う。
彼らは、別に挿入しなくてもいいのだ。
老人のセックスのようにするだけ。
キスして抱き合うだけでいいのだ。
ラスト、彼と彼女は心だけで結ばれる。
ただ、何故アンはセックスに良いイメージを持てないのか
グレアムは何故インポになってしまったのか
そして、病的な嘘つきとは?
謎のまま終わる。
そしてグレアムは、ギャツビーのよう。何を生業にして生活しているのかは最後まで明かされない。
アンは安住・安定を捨て、仕事をさっさと見つけて逞しく働き出す。
ラスト、雨が降ってきてアンが手を開き空を見上げたシーンはなんとなくカタルシスと解放感があり、印象的だ。
映画が作られてから、30年経った。
その後、彼と彼女はまだ一緒にいるのか?
それとも、別々の人生なのか、気になる。