オーウェン

快盗ルビイのオーウェンのレビュー・感想・評価

快盗ルビイ(1988年製作の映画)
4.0
一点ものの控え目なルビイの指輪のように、愛らしくてキラキラした、ハッピーな映画。
映画オタクの和田誠監督の描くイラスト人物画のように、簡潔でスマートなファンタジーが楽しめる作品ですね。

若かりし頃の小泉今日子と真田広之のコンビのチャーミングなこと。
真田広之は、黒縁の度付き眼鏡に、髪は真ん中分けのグズで弱気なマザコンぽくて、漫才で言えばボケの役。
これがわざとらしくなく、似合っていて、すこぶる新鮮だが、観ているだけでウキウキするのは、ツッコミ役のキョンキョン。

ある時は、ハードボイルドの姉御風、ある時は、いたずら好きの女の子、また姉さんぶったり、甘えてみたり、それもやり過ぎず、でしゃばらず、あくまでもスマートにお洒落っぽく、口跡の良いセリフ廻しも、実に小気味良い。

スケールこそ小味だが、古き良きハリウッド映画のエッセンスは確かに感じられ、美術、小道具、ファッション、音楽もポップでカラフル、軽くてスマートで、劇中、この二人がデュエットする歌も実に愛らしい。

ほとんど二人だけで進行するが、お楽しみのゲストがユニークで、それも楽しめましたね。
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