TakayukiMonji

大いなる幻影 Barren IllusionのTakayukiMonjiのレビュー・感想・評価

大いなる幻影 Barren Illusion(1999年製作の映画)
3.2
映画美学校の教材の一環として作られた自主映画。目的は生徒に向けて、現場を教えることだったが、公開もできるように撮ったとのこと。
この映画美学校の触れ込みが、最強のインディペンデント映画作家を養成することを目指していたらしいので、今作もかなりインディペンデント、前衛的で抽象的だった。
特典の監督のインタビューを見る限り、シナリオはかなりいい加減だと言っているから、シナリオから緻密に組み立てたのではなく、現場で野心的に実験的に作られたもののようだ。風船の長回し、花粉の描写、ヘンテコなバスや車、古アパート、近未来ディストピア感などなど。
やりたい放題だし、物語の中身なんてほぼない。時折、びっくりするような構図のシーンがあり、作家としてやりたいことをやるってこういうこと、というのを生徒に指し示しているような。
ちょっとだけ「アカルイミライ」を感じた。
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