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美味しんぼのn0701のネタバレレビュー・内容・結末

美味しんぼ(1996年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

これは単純な料理の味ではなく、人の心に届く味を求めた戦いであった。

故に魚料理では鯛よりも鯵の開き、鳥よりもスープ、そして、同じ品、同じ調理法で煮立てても別の味の豆になるのである。

それは言わば、如何にして相手の求める味を相手の期待を上回る味として提供できるかということでもある。

海原雄山と山岡士郎は親子であったが、雄山の家庭を省みない芸術への取り組みのせいで、山岡の母が危篤になり、死に伏したときでさえ竈の火を絶やさぬように、看取れなかった。その因縁から雄山の大切にしていた器を割って家を飛び出した山岡だったが、ひょんなことから二人は究極対至高のメニュー対決をすることになる。

最後に和解したかのように思われた二人であったが、おそらく、原作とはかけ離れているのだろう。

原作を知らない僕としては、こじんまりとまとまっていて、豪華俳優陣の繊細で味のある演技に素直に楽しめた。
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