吉田コウヘイ

大いなる遺産の吉田コウヘイのレビュー・感想・評価

大いなる遺産(1946年製作の映画)
5.0
遠景の美しい風景。そのなかで笑い、泣き、生きて恋してやがて死んでいく人間たちのクローズ・アップ。デヴィッド・リーンはいつだって悲喜劇のドラマ、つまり人生を描く。

「太陽の下へ出掛けよう。何度だって、また始めるんだ」。

英国演劇の精鋭を集めた俳優陣は皆があまりに素晴らしい。なかでも中盤における、若き日のジェフ・ミルズとアレック・ギネスによる魔法的ケミストリーが、今作にスペシャルな輝きを与えている。