教授

EMOTION 伝説の午後 いつか見たドラキュラの教授のレビュー・感想・評価

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大林宣彦のドキュメンタリーで、フランスからヌーベルバーグが出てきたとき大林恭子プロデューサーが「皆は驚いたけれど、私たちは驚かなかった。だって既にやっていたし、みんな同じことやってるじゃん」と言っていた。

その8mmフィルムによる。明確なストーリーラインが不明瞭ないわゆる「実験映画」的なもの。
その、実験映画というジャンルの定義も僕はよくわからない。
それに、本作には一応のストーリーラインはある(ように見える)。

1秒間で24コマの写真の連なり。という映画の原初的な冒険、というような「SFX」映像。そのフィルムに映した「画」を動かすという行為。

そこにドラキュラ、少女、イノセンスの喪失、互いの成長のすれ違い。と怪奇映画であったり、青春映画であったりの「エモーション」を「映す」ということに非常に自覚的で、何せ監督自身もカメラを持って登場して、これが「映画」であることを主張する。

なんとも眠くはなったけれど、映画が「映画である」と主張するための映画としてそれなりに楽しく観れた。
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