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必殺4 恨みはらしますのbeachboss114のレビュー・感想・評価

必殺4 恨みはらします(1987年製作の映画)
4.0
期待しすぎた3に続いて4鑑賞。

これこれ、これですよ。キャストと仕掛けだけグレードアップさせて、中身はしっかりテレビシリーズの延長。マンネリズムと安っぽい勧善懲悪、勢いと躍動感こそがこのシリーズの真髄。「仕返し」こそがカタルシス。そういう意味では、まさに深作欣二にうってつけのマカロニ時代劇。さすが、分かっていらっしゃる。

廃屋をバリバリ壊しながら展開される千葉ちゃんv.s.蟹江敬三の木枯らし対決なんて、監督の「俺が今回撮りたかったの、ここだけだから、これ終わったら後はよろしくな」みたいな渾身の仕上がり。撮影後の打ち上げの盛況っぷりさえ感じさせるほど。

そして、ありえないド派手な衣裳も許せてしまう南町奉行・真田広之助。クライマックスのカット割なし1カット薙刀アクションは圧巻。しかも、死に際の「そんなのありかよ」ってセリフ、見てるこちらもそう思ったわ(笑)。

まぁ、難を言えば、仕事人の皆さん、今回は普通に前に出てきて顔さらして闘うから、いつもの「闇からコソッと現れてドブチュッ」ってのがなくて残念。でも、イヤミな上司とイケズな嫁姑が平常運転に戻ってくれていたので安心した。安心ってのも変だけど。

辻褄やリアリティーなんて後回しの展開や、今や完全にアウトな「無意味なおっぱいサービス」も含めて、ザ・昭和なバイタリティーとノスタルジーに満ちた娯楽作でした。
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