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ドライビング Miss デイジーのナツミオのレビュー・感想・評価

ドライビング Miss デイジー(1989年製作の映画)
4.0
WOWOW録画鑑賞
【アカデミー賞特集2022・作品賞編】
老いを重ねても、こんな友情が結べるなら悪くない‼️

前から観たかった作品、初見鑑賞。

アカデミー賞作品賞など4部門に輝いた、ヒューマンドラマの秀作。
年老いたユダヤ人女性とその運転手である黒人男性が織りなす25年間の交流をしみじみと描いた感動編。

1989年度(第62回)アカデミー賞8部門ノミネート(主演男優、助演男優賞、美術賞、編集賞)
4部門受賞(作品、主演女優、脚色、メイクアップ賞)

1989年度(第47回)ゴールデングローブ賞受賞 作品(ミュージカル・コメディ部門)、主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)、主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)

1990年度(第44回)英国アカデミー賞4部門ノミネート(作品、監督、脚色賞)
主演女優賞受賞

1990年度(第40回)ベルリン国際映画祭最優秀競演賞:ジェシカタンディ&モーガン・フリーマン
(金熊賞でノミネート)

原題 『Driving Miss Daisy』

1989年米作品
監督 ブルース・ベレスフォード
原作・脚本 アルフレッド・ウーリー
製作総指揮 デヴィッド・ブラウン
音楽 ハンス・ジマー
撮影 ピーター・ジェームズ
出演 ジェシカ・タンディ モーガン・フリーマン ダン・エイクロイド パティ・ルポン エスター・ロール
翻訳者 戸田奈津子

(WOWOW番組内容より)
有色人種に対する差別が当たり前だった1948年、ジョージア州アトランタ。
元教師である老いた未亡人デイジー(タンディ)が自分で運転する自動車で事故を起こしかけたため、その息子ブーリー(エイクロイド)はホーク(フリーマン)というアフリカ系の運転手を雇う。老いたのを認めたくないデイジーは最初ホークを疎んじたが、ホークの誠実な人柄に気付いていくうち、2人の間のわだかまりは小さくなっていき、それから25年間、2人は友情の関係を続けていく……。

原作は1987年度のピューリッツァー賞演劇部門を受賞したアルフレッド・ウーリーの戯曲。
映画化にあたり、本作品の脚本も担当。

元々は、オフ・ブロードウェイの劇場で人気が出て、映画化。
モーガン・フリーマンは舞台のオリジナル・キャスト。
本作でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされるも、『マイ・レフト・フット』のダニエル・デイ・ルイスが受賞する。

そして、ユダヤ系未亡人デイジーに扮したジェシカ・タンディは当時80歳!
この演技でアカデミー賞主演女優賞を初ノミネート、初受賞した。
見覚えのある女優さん⁈って思ったら『ニューヨーク東8番街の奇跡』(1987)の老夫婦役の方だったんですね。

オープニングから、デイジーは元教員で未亡人。一人で頑張ってきた自負もあり頑固で融通の効かない、中々自分の老いを認めようとしない老婆役を熱演。
息子ブーリー(エイクロイド)が雇った黒人運転手ホークとの関係も最初は、ギクシャクしていてどうなることか?と心配していたが、ホークの誠実な性格が徐々にデイジーに浸みていくところが良い。
本当に最初はデイジーの表情が険しく、シワも恐い雰囲気。
そして2人の25年に渡る交流と共に、2人だけでなく息子ブーリーも年を重ねていくメイクや演技が良い。嫌な人物が1人もいないので安心して観られる。
終盤のデイジーは、優しさ溢れる表情に、この演技は素晴らしい‼️

終盤、施設に入っているデイジーを訪ねるホークとブーリー。
デイジーが息子に、
"看護婦さんと遊んでおいで!”
って言って追い払うシーンが沁みます‼️

誰にでも訪れるであろう"老い“について考えさせられる、イイ作品でした‼️
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