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落下の王国のalmosteverydayのレビュー・感想・評価

落下の王国(2006年製作の映画)
4.0
先月録画しておいたBS松竹ノーカット版、ようやっと観られました。並の映画なら1本に1シーンあるかどうかの圧倒的ショットが惜しげもなく繰り出され続けるとんでもない118分、何という至福のひととき…!
豪華絢爛なおとぎ話パートはもちろんのこと、現実パートのクラシカルなナース服や緑あふれるオレンジ畑など端から端まで色彩美が貫かれてるのにしびれちゃうし、既に失われてしまった白黒サイレント映画と幼きヒロインの極彩色のイマジネーションとの対比があまりに見事で唸ってしまうし、打算と無垢と虚構と現実が絡まり合ってほどけて溶けて思いもよらないかたちへと姿を変えていく様が夢のようであり祈りのようでもあると感じました。ああ、これ、死ぬまでに一度でいいからスクリーンで観てみたい…!
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