抹茶マラカス

ストレンヂア 無皇刃譚の抹茶マラカスのレビュー・感想・評価

ストレンヂア 無皇刃譚(2007年製作の映画)
5.0
15周年舞台挨拶付き初DCP記念上映会にて。DCPというのはようはデジタルで、これまではフィルム上映だけだったのをデジタルで出来るようにしたと。これを機に色々なところで復刻上映あるかもですね。

チャンバラアクションがすごい時代劇アニメと聞いていたが、思っていた5倍ぐらい好きだった。
何故か追われる少年と犬のコンビに居合わせた流浪人が助ける羽目になっていく流れは王道ではあるが、ここの掛け合いのセリフをきちんと反転させて後半に生かしてきたり、敵となる明の連中も魅力的に描きつつ、彼らを受け入れた日本側の傲慢さも綺麗に見せていて文句ナシ。朴訥とした長瀬智也は実に合っていた。
よく知らないモノに対して異形扱いしてしまうこと、という点で不老不死の仙薬を求めた明の皇帝と名無しを避けてきた日本人たちも同質だ。
圧倒的な剣戟はボス戦だけでなく流麗かつ残酷でどんどん人が死んでいくのが美しかった。
それにしても、鬼平の2ndシーズンを強く望み、気付けばサムライチャンプルーを口ずさみ、2023の上半期にHIDARIをベストに選出した私、どうやら日本時代劇アニメが好きらしい。実写の時代劇が減っている今、エキストラへ予算をかける必要もないし、是非忠臣蔵とかアニメでやりませんか?????と声を大にしてもう何年でしょうか