AONI

告白のAONIのレビュー・感想・評価

告白(1969年製作の映画)
4.0
法廷の傍聴席から巻き起こる爆笑が、茶番劇であることをあぶり出す。

決して社会主義自体を糾弾してるのではない。米ソの2大国に翻弄される小国の悲劇を謳った作品だと思う。

チェコにも吹き荒れたスターリン主義。法廷に巻き起こる大爆笑が、ドラマのNGシーンの如く裁判自体が茶番劇であることを際立たせていて良かった。この国ほど悲惨ではないが、米国や近隣諸国の行動に右往左往している日本も他人事ではない。

“自己批判の精神は共産主義者の美徳だ” この考え方が幾つの悲劇を生んだことか。「歩け!」「止まるな!」「壁を向け!」「告白しろ!」 延々と続く尋問は本当に観ていて辛い。
見応えはあるが、何度も観たくないドラマ。
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