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ジャイアンツの映画好きのレビュー・感想・評価

ジャイアンツ(1956年製作の映画)
3.8
ジェームス・ディーンの遺作だとは知っていたが、まるで予備知識無しで見た。
勝手にジェームス・ディーン主役のナナメに拗ねた青春物かと。

彼はあくまでも脇役だったんですね。
でもこれまで2作と違ってかなりアクのある役で、これから役の幅が広がるところだったのかも、と残念。

骨太で繊細な一大抒情詩だった。
東部のお嬢さん育ちだけれども、偏見が無く、正しいことを信じて貫く芯の通ったレズリーの潔よさ。
一方広大な牧場を経営するジョーダンは男らしいけれどもテキサスという土地柄、偏見に満ちた傲慢な面も。

男尊女卑、人種差別、嫉妬と言った感情を描きつつ、家族の30年にわたる歴史を丁寧にたどる。
時代が変わって行く様、その中で家族も揺らいで行くが、ラストシーンで「あなたはヒーロー(ジャイアント)よ」と幸せいっぱいに微笑むエリザベス・テイラーが全て。
観終わって満足感いっぱいになった。
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