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アバター<特別編>のtorakoaのレビュー・感想・評価

アバター<特別編>(2010年製作の映画)
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もう少し削って詰めてでも劇場版に入れたほうがよかったんじゃないかなと思う場面がいくつかあった。

・オリジナル版:162分
・特別編:171分
・エクステンデッド・エディション:178分

このサムネのエクステンデッド・エディションというセル版は1枚の本編ディスクにオリジナル版(劇場版)、特別編、エクステンデッドエディションの3種が収録されていて、追加シーンへダイレクトアクセスという、追加シーンだけまとめて観る機能がある。あとの2枚は特典ディスク。3Dディスクはない。

特別編がちょっと中途半端なとこがあるので、特別編観るよりはエクステンデッドエディション観たほうがいいと思う。

一切ネタバレが嫌な方は以下読まないほうがいい。



・特別編
グレイスの学校の場面。空に浮かぶ山を目にしモノローグで軽くコメント入る場面もあったほうがよかったと思う。
リーダー(ツーテイ)の場面もあったほうがよかったと思うけど、これはしょうがないかな。

・エクステンデッドエディション
特別編に更なる追加がある感じ。グレイスの学校の顛末が語られる場面。特別編にも出てくる学校の場面での問いに対する答えでもあるので、両方削らないほうがよかったと思う。
冒頭に主人公の地球での様子があり、どういう人物かの説明になっていて、その後の彼の言動がわかりやすくなる。とはいえ、これをこのまま入れられてたら掴みとしてイマイチというか、入りづらくてタルかった気もするので、しょうがないだろう。もうちょっと短く編集できるなら入れてほしかったかな。

特典ディスクには更なる未公開シーンが未完成状態で収録されている。ロングバージョンみたいなのや特別編などに使われてる部分も入れると1時間程度。概ね入れなくて正解だと思った。冗長になる。つってもインド映画ほどかったるくはならなそうではあったけど。
ヒロインの人が踊れるようで、作品に反映されてないのは惜しいしダンスとかは観たかった気持ちはあるのだが物凄く金かかりそうだししょうがない。

ジョヴァンニ・リビシさんは、心の中に錯綜する思いや葛藤がある人物に見えた。仕草や表情のほんのちょっとしたとこでも表現していて、後のほうに思いが表出する場面もある。

「お前には“ブチュッ!”と感謝のキスをしてやりたいよ」という気持ち悪い字幕が出てくるあたりのロングバージョンが特別編にもエクステンデッドエディションにも未公開シーンにも入っているので、何度も目にする羽目になってしまってキツかった。ソフト化にあたり直してくれればよかったのに。

未公開シーンの字幕にも気になるところがある。Exactly としか言ってないとこで「簡単でしょ」、多分What's としか言ってないとこ「逃げるのか?」にしてて、前者はまだ流せるとしても、後者はおかしい。傭兵達ほど攻撃意図はないことが明確にされていた人物で、門外漢ゆえその場面の会話で何がどうなってるのかわからない(ついでにその前の台詞も彼らから無視されてて力関係が窺える)という表現だと思うんだが。
話を汲み取れないならお節介な意訳は誤訳にしかならないので極力避けるべきだろう。無粋なだけでなく話をわかりにくくしたり混乱させたりする、誰も幸せになれないお節介だと思う。邪魔でしかなくて親切でも何でもない。そういうとこだぞ。
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