これが年内最後の投稿になります。
今年観た作品は370本(未レビュー作品は宇宙の様に膨らみ続けて30本)。昨年とピッタリ同じ鑑賞数でした。年末にお酒にまつわる大失敗をしたりもしましたが、毎日レビューする事が出来たので、2020年に続くコロナ禍の中、大病を患う事等もなく良かったです。
今年最後のレビューは、個人的には大好き"だった"、かのスペースオペラについてのドキュメンタリーを。
「ジョージ・ルーカスの事が大好きで大嫌いなんだ」
「どういうわけか、この映画はやけに人を怒らせるんだ」
愛と憎しみは表裏一体。
画面に現れるSWフリークの一言一言に、赤べこの如く激しく頷くばかり。
説明不要の大ヒットシリーズ、スターウォーズサーガの生みの親。天地万物を司る創造神ジョージ・ルーカスは、耳馴染みの良い、柔らかく優しい話し方をする。
若かりしルーカスは云う。
「結局金を持っている連中が実権を握っている」
「撮り方も演出も脚本も全て彼らが決定するんだ」
それならば。
何故、貴方はディズニーに魂を売ったのか。
カネと権力を毛嫌いしていた筈のジョージ・ルーカスが交わした悪魔の契約。2012年、ルーカスは自分の制作会社をウォルト・ディズニー・カンパニーに売却し、フランチャイズの所有権を放棄した。僕はあの時の衝撃が忘れられない。我が子をカネで売ったとすら思った。
貴方がこの素晴らしいコンテンツに関わる一切合切の権利を放棄しなければ、EP7〜9の混迷は避けられたのではないかと思わずにいられない。*僕の中でEP7〜9は、今や無くても良かった、作らなくても良かったとすら思っています。
劇中描かれるのは、旧三部作EP4-6の大ヒットの後、16年の時を経て公開されたEP1の熱狂と失望。当時大学1回生の僕も大狂乱の最中にいた。
ジャー・ジャー・ビンクス問題。
ミディ・クロリアン問題。
ファンとしては確かに看過できない問題である。
それにしてもさ。
ジャー・ジャーのフィギュア燃やすのやめれ。
中には、ジョージに「子供時代をレイプされた」というSWホリックによる過激な発言も…。言い方よ。
ホリデイスペシャルと銘打った、スピンオフの存在は初めて知った。ウーキー族だけの字幕なしの30分の会話とかウケる。
スターウォーズはもはや宗教。
かつての信者だった僕は、この作品を我が事の様に。他人事の様に。楽しんだ。
余談。
今年もやりますよー!!
第3回アキラデミー賞(Akirademy Awards)
ノミネート作品
●サウンド・オブ・メタル〜聞こえるということ〜
●ファーザー
●ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結
●最後の決闘裁判
●エターナルズ
●モーリタニアン 黒塗りの歴史
●マリグナント 狂暴な悪夢
●ドント・ルック・アップ(未レビュー)
…第3回アキラデミー賞、作品賞は…!!
🏆ファーザー🏆
劇中に"仕掛け"を施した作品が、個人的に印象を残した今年のラインナップ。時に聴覚障がい者の目線で。時に3者の異なる目線で。時に認知症に苦しむ老人の目線で。様々な目線で描かれた作品群。
その中で、最も胸を騒がせ、"仕掛け"に驚き、その秘密を解明しようとスクリーンに釘付けにさせてくれたこの作品を1番に掲げたい。アンソニー・ホプキンスの名演技も、もちのロンで素晴らしかった。
逆に、巨大コンテンツの期待の新作(最終作、リメイク作)と期待していた007、DUNE、マトリックス(未レビュー)が軒並み期待外れに終わってしまったのは残念の一言。
映画は"一期一会"。
サブスクでいつでも観れるから…と放っておくと、配信終了となり、もう観れなくなった作品も少なからずある。映画との出会いは大切にしたい。
この事に関連して、1つだけ皆様にお伝えしたい事が。
僕がどれだけ酷評しても、1.0のスコアを付けても、僕のレビューを読んで「観るのをやめる」のはやめて頂けたら幸いです。後回し判断は良いですけど。僕は映画が大好きで、皆様も大好きで、でも、僕は僕の目と耳と脳と心と魂でその作品を好き勝手に語っているに過ぎません。皆様と数多くの作品との"一期一会"の出会いを妨げたくはないのです。僕には駄作でも、皆様にとっては傑作って事は往々にしてありますから。
来年はどんな映画と出会えるだろう。
皆様にも素敵な映画との出会いがありますように。
それでは、良い年をお迎え下さい。