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ヴァンパイアのtetsuのレビュー・感想・評価

ヴァンパイア(2011年製作の映画)
3.0
岩井俊二監督作品を追いたくなったので、去年の夏、鑑賞。


[あらすじ]

自殺サイトを利用し、人知れず、人間の血液を採取するヴァンパイアのサイモン。
ある女性に出会った彼は、そのことをきっかけに人生の歯車を狂わせてしまう……。


[感想]

ヴァンパイアの話と聞いて、ひょっとして岩井俊二版『トワイライト』?!と思ったら、普通に岩井俊二版『ヴァンパイア』でした。笑
(『トワイライト』と『フィフティシェイズ……』シリーズは、年内に観て、壮大にツッコミを入れようと思っています。今年の抱負。笑)

冒頭から滲み出るB級ホラー感に、アルバトロスフィルム*っぽさを感じていたものの、そこからは、確かに唯一無二の岩井俊二映画。
*『シャークネード』や『ザ・トランスフォーム 地球外機械生命体』でお馴染みの日本の映画配給会社。

無数の白い風船でくくりつけられた老婆やバレエ、自殺志願者グループなど、本作は、どちらかというと、『リリィ・シュシュのすべて』寄りのダークで美しくも残酷な世界観という印象。

ただ、それゆえ、個人的に岩井監督作品のお気に入りポイント「テンポの良い会話や明るい音楽」がなかったため、イマイチ盛り上がらず、あまりハマらなかったというのが正直なところ。

女性の血を吸おうとする主人公の描写などに、初期の『undo』などにも通ずる監督の変態性を感じますし、洋画ゆえの独特な空気感作りは印象的なので、見て損はなかったですけど……。

ただ、キャスト欄を特に調べずに鑑賞していたので、"あの方"が登場したシーンでは、かなり、テンションが上がりました。
そのおかげで、若干、加点です。笑

参考

映画『ヴァンパイア』 監督 岩井 俊二さん
https://www.creativevillage.ne.jp/3208
( 『リリイ・シュシュのすべて』と同時期に構想、『人間失格』が原点と聞くと、見え方は変わってくるのかも~。)
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