主人公ギルがただただクレイジーなだけでなく、クレイジーながら確実に自分の息子を愛している様子を伺わせるあたりが、一から十まで異常な奴ではないだけに、逆にリアルで怖い。
自業自得とはいえ、ギルのプライベートがどんどん悪い方向に向かっていき、それに比例して、野球ファンとしての行為が徐々にエスカレートしていく様が狂気。
子役の2人の表情が上手く、子供たちが巻き込まれていく様子も感情移入できて苦しかった。
人物設定のお陰で無理なくストーリーが進んでいくし、序盤からずっと引っかかっていた部分も、ある登場人物のセリフによって納得がいきつつ、同時にギルの異常性を改めて認識。