つるぴ

いまを生きるのつるぴのレビュー・感想・評価

いまを生きる(1989年製作の映画)
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2023/01/01

第62回アカデミー賞で脚本賞を受賞ほか世界の映画賞を多数受賞。名優ロビン・ウィリアムズ主演の感動作。

1959年秋アメリカ・バーモンド州の名門校メルトン・アカデミーにひとりの新任教師がやってきた。同校のOBでもあるというジョン・キーティング(ロビン・ウィリアムズ)だ。伝統と規律に縛られた生活を送る生徒たちに、キーティングは型破りな授業を行う。〝先入観にとらわれず自分の感性を信じ、自分自身の声を見つけろ〟とキーティングは、若者たちに潜在する可能性を喚起する。風変わりな授業に最初は戸惑っていた生徒たちも、次第に目を開かされ、キーティングへの関心は高まっていく。中でも7人の生徒たちはキーティングの資料を元に“死せる詩人の会”を結成し、深夜に寮を抜け出して洞窟に集まり、自らを自由に語り合うようになる。恋する者、芝居に目覚める者...。皆がそれぞれの道を歩み始めたかのように見えた時、ある事件が起こった。そしてその事件をきっかけに、生徒たちは再び学校体制下に引き戻されそうになるのだが...。


式典が始まる。

〝生徒諸君、当校の“四柱”とは何だ?〟
〝伝統、名誉、規律、美徳〟

英語の先生が退職して、キーティングが紹介される。

〝諸君“四柱”とは何だ?〟
〝模倣、醜悪、退廃、排泄〟

急にお父さん入ってきて、課外授業が多すぎるからやめろって。

厳しい先生が多い中、キーティングは口笛吹いて登場。みんなを教室の外へ連れて行く。そのまま廊下で授業を始める。

〝“おお、船長!我が船長よ。”この続きは?〟
〝リンカーンに捧ぐ、ホイットマンの詩だ。僕を呼ぶ時“キーティング先生”でも、“おお、船長。我が船長”どっちでもいいぞ。誤解しないように言っておく。僕も“ヘルトン”に耐え、生き残った。だが当時は今のような“知的巨人”ではなく、体重45キロ“利発な弱虫”だった。〟

ピッツ(最低)くんに“処女たちへ”を読ませる。“バラのつぼみは早く摘め、時は過ぎゆく。今日、咲き誇る花も明日は枯れる。”

“バラのつぼみは早く摘め”ラテン語で“カーペ・ディエム”=“いまを生きろ”

〝我々は死ぬ運命なのだ。ここにいる全員、いつか息が止まる日が来て、冷たくなって死ぬ。〟

〝君らにそっくりだ。同じ髪型、同じように盛んなホルモン分泌。無敵で怖いものなし、世界は自分の意のまま。君らのように大きな夢を抱き、瞳は希望に輝く。彼らはためらうことなく、人生をつかみ取った。そして、今、美しく咲く花の糧となった。耳をすませばささやく声が聞こえる。近寄って聞くんだ、どうだ?カーペ・ディエム。いまを生きろ若者たちよ。すばらしい人生をつかむのだ。〟

“SEIZE THE DAY!(いまを生きろ)”

食事に行ったら
チェット・ダンバリーと婚約していた。

詩を数値で評価する。そんなのはくそったれ。ページを破れ。と。
〝プリチャードよ、さらばだ!破れ!裂け!ちぎれ!プリチャードを切り刻むんだ!〟
マカリスター先生が来てなにしてるんだと。からの、カゴを持ってきて捨てさせる。

〝これは戦いだ。戦争だ。君らの心や魂の危機。敵は学者ども、使用数値で測るとは!お断りだ、プリチャードに用はない。自分の力で考えることを学ぶのだ。言葉や表現を味わうことを学ぶ。誰がなんと言おうと、言葉や理念は、世の中を変えられる。〟
〝我々はなぜ詩を読み、書くのか。それは我々が人間であるという証なのだ。そして、人間は情熱に満ち溢れている。医学、法律、経営、工学は生きるために必要な尊い仕事だ。だが、詩や、美しさ、ロマンス、愛こそは、我々の生きる糧だ。ホイットマンの詩を“おお、私よ。命よ。幾度も思い悩む疑問。信仰なき者の長い列。愚か者に満ちた都会。何の取り柄があろう。私よ。命よ。答え...それは君がここにいる事。命が存在し、自己があるという事。力強い劇は続き、君も歌を寄せる事ができる。”力強い劇は続き、君も詩を寄せる事ができる...。君らの詩とは?〟

マカリスター先生に指導ミスと言われる。
〝“愚かな夢に縛られぬ心の持ち主こそ幸福なり。”〟
〝“真の自由は夢の中にある。昔も今も、そして、これからも”〟
〝テニスン?〟
〝キーティング。〟

図書館で年鑑を見つける。“サッカー部 主将。年鑑編集長。ケンブリッジ志望。女のももを愛す。死せる詩人の会。何をやるか分からない男。”

“死せる詩人の会”について聞くと、学校が許さないから秘密を守れるか?と。

〝“死せる詩人の会”は人生の真髄を吸収する。ソローの一節で会の幕が開く。古い先住民の洞窟で、順番にソローやホイットマン、シェリーを読む。時には自作の詩を読み、魅力的な時を過ごす。〟
〝男どもが集まって詩の朗読?〟
〝そうじゃないさ。僕らはロマンに溢れてた。詩はまるで蜜のように僕らの口から流れた。心は空を舞い、女は酔い、神が生まれた。すばらしい一夜だろ。久しぶりに昔を思い出した。燃やしてしまえ。僕の写真は。〟

みんなで行こうと言う!

伝統に従い、会の初めに、ソローの一節を読む。“私は静かに生きるため、森に入った。人生の真髄を吸収するため。命ならざるものは拒んだ。死ぬ時に悔いのないよう生きるため。”

みんなで詩を読む。

言葉はなぜ発達した?
女を口説くためだ。
からの、シェークスピアで授業。みんな大笑い。
なぜ机の上にいるのか?
物事を常に異なる側面から見つめるため。
〝分かってることも、別の面から見直せ。どんなにバカらしく思えてもやってみろ。本を読む時は作者の意図より、自分の考えを大切に。君ら自身の声を見つけなくては、ぐずぐずしてると何も見つからないぞ。“人は静かな絶望に生きる”という。甘んじるな。前進するんだ。もっと周りを見渡せ。〟

自分の詩をみんなの前で発表することに。

役者になりたいと思うようになる。本当に自分のやりたいことを見つけた。と。

みんなに1枚ずつ紙を渡して、読んでボールを蹴る。

ニール・ペリーがパック役で舞台に立つことに。お父さんのふりをして手紙を書く。

詩は書いてないと言うが、キーティングが、引き出して、毛布の詩を。

パイプからの、サックス演奏。

クリスか死か。と言い出す。
からの、電話する。パーティーに誘われる。

詩をうたいながら、歩かせる。
〝3人、独自の歩き方とペースがある。ピッツはのんびり屋、決して慌てない。キャメロンはいいか悪いか悩んでばかりだ。オーバーストリートは頼りない。そうともひと目で分かる。けなしてない。順応性の話をしたいんだ。自分の信念を貫き通すのは難しい。誰も人とは違う歩き方をしたいと思う。なのに、なぜ手拍子をした。人と同化したいのだ。だが、自分に自信を持たねば。他人から非難されようと、バカにされようともだ。フロストの言葉だ“森の分かれ道で、人の通らぬ道を選ぼう。すべてが変わる。”君らの歩き方を見つけろ。自分だけの歩み、自分だけの方角を。立派でも愚かでも構わん。〟

トッドの誕生日。両親から去年と同じ物が送られてきた。デスクセットが飛びたがってるって、ほん投げる。

チャーリーが“死せる詩人の会”に女の子たちが来る。

パーティーに行くが、周りはイチャつくカップルたちが。カーペ・ディエムだと、一目惚れした彼女おでこにキスをした。婚約者に殴られる。

女子生徒を入学させろと記事を出して、お尻叩きに処された。

みんなを密告して、学校に謝罪すれば退学にならない。

キーティングが、指導される。
ダルトンの所へ行き、〝愚かな危険を冒すことではない。大胆さと慎重さは表裏一体だ。その判断が大切だ。〟と。

〝神からの電話...コレクトなら最高だった。〟で、ひと笑い。

お父さんが来て、芝居をやめろと。
キーティングと話をしに行く。
従順な息子を演じているだけだ。本当の自分をさらけだせと。

クリスに想いを伝えに行くが断られる。でも、諦めずに目の前で詩を読む。

芝居の方もお父さんに想いを伝えて今回は出てもいいって。

からの、クリスがわざわざ会いに来て、バカはやめてと。今日でダメならもう諦めると誓う。
〝あなたって自分勝手な人ね。〟と、最後は一緒に行く。

みんなで、芝居を観に行く。
お父さんも観にきていた。
芝居が終わると、会場は盛大な拍手に包まれた。
お父さんに呼ばれて、ニールは車に乗せられた。本当はお父さんに言ってなかった。自分の気持ちは伝えられなかった。そして、夜中に自ら命を絶った。

それは仲間たちにも知らされた。

お父さんが殺したんだ!と。

“死せる詩人の会”の冒頭の文を読んだ。

キャメロンがたれ込んだ。裏切り者。
みんな事情聴取をされる。

キーティングが学校を追い出される。
出ていこうとするキーティングにみんなで、机の上に乗って見送る。

〝おお、船長!〟〝我が船長!〟
〝ありがとう。〟
つるぴ

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