ちいさな泥棒

HEARTのちいさな泥棒のレビュー・感想・評価

HEART(1998年製作の映画)
4.5
血まみれの紙袋を持ちメスで墓を掘る女…

事故で脳死した息子の心臓を移植された男に執着する母親を描いた作品。

妻の浮気に苦しみ心臓発作を起こした男と少しいきすぎてる愛のエピソードをもつ母親の相反する「生きててほしかった。だからあなたは生きてて」「生きなければよかった。あの時もらわなければ」ひとつの心臓を巡るグロテスクな人間模様…頭が激重でした。

母親オンリーの話かと思ったけど主人公はどちらかというと移植された男性側。心臓の影響なのか自分に別の存在が現れてきた気がして接触してしまったのがよかったのか悪かったのか。

主人公の妻と愛人、息子を轢いたヤク中の女、無責任な臓器提供会社など様々な感情が入り乱れてこちらも掻き乱される。

それでも母親の気持ちが痛切すぎたので泣きそうになってたところ「うわっ」すぎる展開にほんっっっとに最後の最後で涙がひっこんだ。何あのかっこいい終わらせ方!

メイキングも入ってるので一気に観ちゃおうかと鑑賞中は思ってたけど後半の凄すぎる怒涛の展開とラストにやられちゃったので一気にドッと疲れが…なので今度観ます。