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私がクマにキレた理由(わけ)のkuuのレビュー・感想・評価

3.8
『私がクマにキレた理由(わけ)』
原題The Nanny Diaries.
製作年2007年。上映時間106分。

スカーレット・ヨハンソン主演、N.Y.の上流階級でベビーシッターをすることになった女子大生の奮闘を描いた全米ベストセラー小説『ティファニーで子育てを』がキュートに映画化。
監督はシャリ・スプリンガー・バーマン&ロバート・プルチーニ。

ステキな仕事についてエリートになるぅ?!
ってはずやったアニーは、ひょんなことからマンハッタンの超ゴージャスなセレブの家で息子の世話をする“ナニ―”として働くことに。
原作やとアニーの名前もそのまんま"ナニー"やそうです。
なぜそうなんのかアニーのナレーションで説明されるんですが、ミセスXがずっとアニーのことをナニーとしか呼ばないことの裏返しというか、皮肉な表現とも云える。
お話に戻り、
雇い主は、美しく高慢な“ミセスX”。自由なニューヨーク生活を夢見ていたアニーは、勝手なセレブ親子に24時間振り回されっぱなし。
云いたいことも云えない、プライベートもない、恋もできないそんな仕事なんて辞めてやるぅうぅうぅ。
本音を爆発させ、キレてしまったアニーが見つけた未来とは。。。

今作品はスカジョ(彼女はこのニックネームを嫌ってるらしいし、スカヨハで書きます)意外に誰が出演しているのか、どんな内容なのかも知りませんでした。
せや、よくできた映画で、演技も素晴らしく、また、ストーリーもしっかりしていて、オリジナルではないものの、独自の魅力があり、とても楽しめる映画でした。
今作品は、主人公が全編ナレーションをするちゅう、必ずしも斬新な手法ではないんやけど、今作品で役立っているのは、そのナレーションがかなり面白いってことかな。
スカヨハが全編ナレーションをしないので、それが役に立っているということです。
アニーがメリー・ポピンズのようにニューヨークを飛び回るという奇妙なシーンもあり、ユニークな効果もある。
シティバンクのシンボルマークが大きな傘となって空から降りてくる、主人公の仕事がナニーであるなど、この辺りがディズニー映画の『メリー・ポピンズ』を連想させるイメージ・シーン。
スカーレット・ヨハンソンは、この善き映画で、かなり印象的な経歴を築いたんじゃないかな。
スカヨハは、過去、男性誌『Esquire』とかで、最もセクシーな女性に選ばれてるが、確かにセクシーやとは思うけど、また、妄想もしないとは云えませんが、それよりも、彼女はとても良い女優であり、この映画のように彼女の演技力を発揮する役をもっと増やして欲しいと思っている。 また、スカヨハ意外の出演者をしらなかって嬉しかったのは歌手から女優に転身したアリシア・キーズが親友のリネットを演じてました。
今作品ではあまり登場しないが、そのわずかな登場人物をうまく演じている。
ローラ・リニーが演じるミセスXは、冷徹でちょっと誤解されがちな女性。初対面じゃ抜け目のない冷徹な女性に見えるが、名優ポール・ジアマッティ演じる夫のミスターXに触れると、彼女がなぜあることをするのかが分かってくる。
終盤、リニーは自分がいかにひどい母親であったかを自覚する素晴らしいシーンがありましたが、そのシーンを演じるリニーの演技はまさに名演技と呼ぶにふさわしいものでした(個人的にはですが)。
感情的になるのではなく、ただただ涙を流し、そのシンプルな涙が、その瞬間の彼女の気持ちをすべて釘付けにしていた。
最後に、この楽しい映画を本当に楽しみましたし、コメディあり、ロマンスあり、児童虐待あり、人生の教訓あり、リプレイバリュー(やり込み要素)はあまりないかもしれへんけど、初観で十二分に満足しました。
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