水

ロスト・イン・トランスレーションの水のレビュー・感想・評価

3.9
優しくて気を遣ってくれる人もいるけれど望んでいるような意思疎通が叶わない日本語が、シャーロットとボブがパートナーに対して感じるもどかしさや不安に通じている気がした。日本という異国に来ても、というか、来たからこそ、そのもどかしさや不安が助長されて、喪失感だけが増していく。そんな時に出会ったふたり。セリフも良いのに、東京で過ごす様子とか、互いの視線とか、映像で描くふたりの距離感が綺麗だった。

ボブが、エレベーターで初めて会った時はもっと笑ってくれたよと話したときのシーンが大好きだった。愛おしそうで。シャーロットがその時のことを覚えてないのも良い。

ラストのあのシーン、なぜかどこかで見たことがあって、それなのにすんごくドキドキした。。なんて言葉をかけたんだろう。

渋谷の映画館で見れたことが嬉しかった。
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