「アメリカにおける華僑とその文化の息づき方」と、「子孫繁栄を何より重要視する台湾人とそのゲイの息子」という二つの「(両方向からの)受容と共存」を両立して描いたアン・リーの手腕に脱帽。
ただ中盤付近で、恋愛感情半分、グリーンカード目当て半分でゲイの主人公と偽装結婚し、無理やり迫ってセックスしたあげく妊娠する女性がいるんだけど、このエピソードだけはどうしても受け入れられなかった。もし男性が女性に同じことをしたらレイプだと騒がれるのに、この映画ではその女性が妊娠したことがまるで美談のように描かれているのが気持ち悪かった。