キャッスルグレンギャリ

キューポラのある街のキャッスルグレンギャリのレビュー・感想・評価

キューポラのある街(1962年製作の映画)
4.0
U-Nextで鑑賞。筆者が生まれ育った浦和の隣川口を舞台にした作品ということでいつかは観ないと、と思っていた作品。45年ほど前、すでに最盛期を過ぎていましたが、鋳物工場でアルバイトもしましたし。
「北朝鮮帰還事業」により主人公家族の友人とその父が北朝鮮へ渡ることになり、別れる様が描かれています。当時は北も南も日本も経済的には似たようなもの。貧しい家族が新しい国家へ行けば一旗挙げられるかもしれないと淡い期待をもって渡っていく様が描かれていました。
東野英治郎が父、吉永小百合がしっかりものの長女を演じている家族は、貧しい家族。でも悲惨さはあまり見せず、前に進もうとして暮らしているのが、当時の元気になりかけていた日本の庶民だったのでしょう。