ねつき

モテキのねつきのレビュー・感想・評価

モテキ(2011年製作の映画)
4.3
「ゆきおくんじゃ成長できない」

あ〜〜〜っもう長澤まさみ可愛い。この映画の長澤まさみ以上に可愛い生物いるのか?可愛くて、可愛くて可愛くて、カメラ目線で見つめられるとキュンとなってドキドキした。ショートヘア最高。長身女子最高。良く笑う女、最強。

初めて観たのは中学生のとき。純粋に面白そうだなと思ったのと、ちょっとエッチな展開を期待して1人で映画館に行った記憶があるが、当時の私はなぜ麻生久美子じゃダメなのか、まったくわからなかったんだわ。これ、大人になって観るとすごいね。うわあああああぁぁぁってなる。そりゃだめだろおおおぉぉぉってなる。麻生久美子のなんかちがう感にも、長澤まさみの破壊力にも。
あのとき、なぜかわからなかったこと、なんとも思ってなかったことが、ものすごいパンチ力を持って私にフルスイングをかましてくる。映画が終わる頃にはボコボコだった。

ゆきおの家に来たときの2人の描写が、私は秀逸すぎると思う。ちがうんだよ、るり子、ちがうんだよ、化粧崩れた顔でも良いんだよ、ブサイクでも半目で幸せそうに「おはよ」って言えば良いんだよ、朝そんなシャキッと起きなくて良いんだよ、昨夜の続きのまどろみを楽しもうよ、シャワーの後、自分の服着て出てこなくて良いんだよ、寝ぼけたフリしてだらしなくいようよ、男にお水持ってこさせて二度寝して良いんだって、、、

全部が全部、もちろんそうじゃないけど、女(も男も)の魅力は、ある程度の「自分勝手さ」と「つかみどころのなさ」だと思う。もしも今見せてるのが自分の全てだったとしても、まるで相手に見せているのは自分の一部であるかのように見せること。自分なんかに興味がないんじゃないかと不安にさせるくらい、そのとき気になったことに一生懸命になること、その上でちゃんと誰と一緒にいる時間でも楽しんで、ドキドキさせること。「あなたがいなくても平気」だけど、たまに「あなたがいないとダメ」になること。手に入りそうで入らない、手に入ったのに手に入りきってない、絶妙な距離感を維持すること。世の中の全員がこれじゃ成り立たないと思うし、別のパターンもあると思うけれど、20代の私が出した「モテの最適解」がこれだわ。

不倫かーーーー不倫だめだよーーーーー
「正しいと思ったこと、ないよ一回も」とかね。みゆきは自分を最大限魅力的に見せる方法知ってるから、恋人の前で都合のいい女になってしまったんだろぉなあぁ。みゆきと加藤シゲアキたしかに見た目はお似合いだけど、お互いがお互いにちゃんと向き合ってるか向き合ってないのか、騙し合いみたいになってて、これじゃあ付き合ってもうまくいかないな、と思った。

↑で書いたみゆきの台詞にも「あーーーーーーーー」ってなって、ゆきおくんじゃ成長できないよな、できないんだけど、タイプじゃないんだけど、成長できないってわかってるけど、「そんなことも全部どうでもいいや!!!」って思わせてほしい、そしてそれこそが恋であると思うのだ。「この人ぜんぜんタイプじゃないしかっこよくないし何が良いかわからん〜〜〜けど楽しいからいいや」が1番いい。そもそも好きなタイプなんて自分が今までの統計結果から導き出した現時点でのイメージであって、生まれつき決まっているものでもないし、世の中のいい男なんてそれこそステレオタイプだし、私は私で自分の直感を大切に生きるのである。

気づいたらみゆきと同い年になっていた。「26歳の私の気持ちを代弁する映画」にまた出会えたことが幸せだー。モテキの長澤まさみになりたいと思って生きてきたけど、これから先も自分の理想の女性像を見つけて、またそれを追っていきたい。
私は喋り方と笑い方が長澤まさみに似てるそうなので、ショートヘアと高身長生かしてこのまま長澤まさみ度を更新してこうと思う。さ、筋トレするか〜。
ねつき

ねつき