各地を転々としながら当たりや家業を繰り返す家族の物語。
事実を基に作られた映画。
少年の目線から話は進んでいく。
戦争で傷を負った父親は当たり屋を少年と妻にさせるクズ。
父親は相当のクズで愛情なんてかけらも感じない。
少年の継母は当たり屋を続けさせられるが、時折少年を案じる。
当たり屋家業に嫌気を覚え何度か逃げ出す少年は、日を追うごとに罪悪感が薄れていく姿を見事に演じていた。
3歳のチビが何とも言えない表情をする。
理解して演技をしているかのよう。
1969年の作品、かなり前衛的だと思った。
時々カラーからモノクロ、セピア色に変わる映像は何か意図があったのかな?
少年役の阿部哲夫は実生活は養護施設で生活する孤児だったそうだ。
彼のリアルな演技はそこからきていたのだろうか。
時折入る彼のナレーションや演技がとても良かった。
大島渚監督作品