ご存知セサミストリートの生みの親、ジム･ヘンソンが盟友フランク･オズと共に作り上げたファンタジー映画の決定版。
何せ生身の人間は一人も出てきません。
登場するのは様々なマペットたちのみ（ロングショットでは人が演じているシーンもあるみたいですが）。
ブライアン・フロウドによるコンセプトデザインとキャラクターの造形は実にお見事。
この異世界の不思議な住人達にみごとに命を吹き込んだヘンソン／オズの情熱には2024年の現在の視点で見てもやはり頭が下がります。
1982年製作ということでCGを利用する事無く、ここまで異世界作り上げたというのはやはりお見事と言わざるを得ない。
マペット映画と言うことで何となく子供向けに思われるかもしれませんがストーリーは実にしっかりしていますしテーマも中々シリアスなもので十分大人の鑑賞に堪えるものになっております。
美術の豪華さも一見の価値がありますしトレバー･ジョーンズによる音楽も実に壮大なもので作品のスケールを良く表していると思います。
着ぐるみの怪獣・変身ヒーローを見て育った日本人にとって、この手作り感満載の世界観は嬉しくなりますね。
いまやCG映像が全盛なわけですがデジタル技術をバリバリ使ったからといってこの作品に溢れるようなセンス・オブ・ワンダーを生み出すことが出来るかどうか・・・
