似太郎

ホワイトハンター ブラックハートの似太郎のレビュー・感想・評価

3.7
【白人は…悪魔だ…!】

導入部があまりに長過ぎて退屈。このイーストウッド演じる映画監督(ジョン・ヒューストンがモデル)に何の感情も籠らないので残念だった一作。無駄に台詞が多くて凡庸な舞台劇みたいな映画になっちまった。🤯

名作『アフリカの女王』制作秘話であり、白人側から見た白人至上主義批判とも取れる内容。「ホワイトハンター(白い心)ブラックハート(悪魔の心)」というタイトルが如実にソレを物語る。商業主義の権化、ハリウッド業界を内側から分析するイーストウッドらしい批評精神が垣間見れる。🤔

U-NEXTで早送りしながら観たのだが、やっぱりつまんなかった作品。アフリカロケがやっぱり白人的な描き方で巨匠ジョン・ヒューストンの模倣みたいなキザな雰囲気自体も大して好みではない。ユダヤ人差別描写もいい加減にして欲しい。

主演のイーストウッド(白人至上主義の塊)の内的葛藤部分がちっとも伝わってこない作品なのだが、次作『許されざる者』で見事挽回することに。タカ派の自己嫌悪的な要素を毎回注入するのがこの人の特徴でもある。脚本にバート・ケネディが参加。
似太郎

似太郎