キャサリン子

森の学校のキャサリン子のレビュー・感想・評価

森の学校(2002年製作の映画)
5.0
昭和10年代初頭の丹波篠山。
自然豊かなこの村で、歯科医の家庭に生まれ育った六人兄弟の三男坊・雅雄(三浦春馬)と、友人や家族らの日常の風景を描いた心温まるドラマ。


まず、この作品に出会えたことを心から感謝したい。
兎にも角にも素晴らしい映画です。
最上質であり、超一級品。
邦画では一番好きな映画となりました。

この自然を大スクリーンで観て欲しいから、という監督の意向で配信もDVD化もされていない本作。
「幻の映画」と言われているそうです。
少年時代の三浦春馬さんを観ることができる貴重な一作でもあります。

本作には、忘れかけていた昭和の日本の姿がありました。
日が暮れるまで泥だらけになって遊ぶ子どもたち、威厳のある父親に優しい母親、時には自分の子のように叱ってくれるご近所さん…
“何だかんだ言ってもこの時代は良かったな…”と、自身の少年時代を思い出し懐かしい気持ちになる人も多いのではないでしょうか。
クスッと笑えるシーンもあればホロッとさせられるようなシーンもあるけれど、わざとらしさはなく自然な流れの中で描かれているし、随所に映される里山の景色も美しくて、最初から最後まで全く飽きることはありませんでした。


近くの劇場で上映されていたら、ぜひ観に行ってください。
心が温かく、優しい気持ちになれるだけでなく、マイナスイオン的な癒やし効果もある素晴らしい作品でした。

文句無しに満点を付けさせていただきます。
キャサリン子

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