ツキツキ

007 ドクター・ノオ/007は殺しの番号のツキツキのレビュー・感想・評価

2.9
1962年当時大ヒットしたらしいが今となっては古臭くなってることは否めない。
が、依然として輝くところはある。
この映画、60年代の低予算映画にも関わらず、普通に面白い。
昨今のポリコレなど、全く配慮していないので、不快感を感じる方もいらっしゃるだろうが、そういうことを割り切れる方には普通に楽しめるように感じた。
派手なアクションも、感動的なストーリーもないのに楽しめる理由はこの映画が映画のツボを押さえてるからだと思う。
カメラワーク、音楽や効果音、セット、照明、演技、全ての要素がとても小綺麗にまとめられている。カメラワークは見易く、退屈しない。カメラワークの基本だ。
音楽、種類は少ないが状況に応じて適切に使用してる。基本であり、理想的だ。
効果音、全て自然で目立たないが確かに迫力と手触り感を観客に提供している。基本だが、なかなか難しい。
セット、安っぽさも感じるが、斬新だ。
照明、セットを見れば、スタジオで撮っていると分かるが、なぜか南国に見えてしまう。凄まじい技術だ。
演技、未来の名優ショーン・コネリーの初主演作なので、彼の演技はそこそこ、ヒロインの演技は良くないが、気にならないように作ってる。脇を固める役者もそこそこ。コネリーと女優の画面から溢れ出るフェロモンで補えるレベルだ。
以上、ちゃっちくて、今となっては見るに堪えない作品だと思われるかもしれないが、細かいところで監督の技量の高さが垣間見れ、準良作となっている。
興味のある方は是非観ていただきたい。
なかなか笑える。
ツキツキ

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