サトシ

ミスティック・リバーのサトシのレビュー・感想・評価

ミスティック・リバー(2003年製作の映画)
3.6
クリント・イーストウッド監督のミステリー映画。
第76回アカデミー賞主演男優賞ショーン・ペン、助演男優賞ティム・ロビンス受賞。

舞台はボストン近郊。
ミスティック川沿いにある小さな町、イーストバッキンガム。犯罪稼業から足を洗い雑貨店を営むジミーと、家族と共に平凡な毎日を過ごすデイヴ、そして州警察刑事のショーンの3人は、今は特に親しい仲ではないが、かつては隣近所で暮らし、少年時代を共に過ごした幼馴染である。
近所の道路脇には、乾きかけのセメントに3人が名前を刻み込んだものが今も残っている。実は、彼らが11歳のとき、デイヴが見ず知らずの大人に誘拐され、性的暴力を受けたのを境に離れ離れになったのだ。
それから25年経ったある日、ジミーの愛娘が遺体となって発見され、殺人課の刑事となっていたショーンがその事件の担当となる。事件当夜、デイヴが血まみれになり帰宅したのを妻セレステに目撃される・・・。

【キャスト】
ジミー・マーカー:ショーン・ペン
デイヴ・ボイル:ティム・ロビンス
ショーン・ディバイン:ケヴィン・ベーコン
ホワイティ・パワーズ:ローレンス・フィッシュバーン
セレステ・ボイル:マーシャ・ゲイ・ハーデン
アナベス・マーカム:ローラ・リニー
ケイティ・マーカム:エミー・ロッサム

胸糞映画として知られており、後味は決して良いものではないですが、嘘や誤解により思わぬ方向にストーリーが展開し面白いです。シックな映像美、心地よい音楽はクリント・イーストウッドならではの作品です。
見所としては、バーでのショーン・ペンとティム・ロビンスが飲み、言い争いになる一連の流れで、頼むから言わないでくれと懇願しながら観ていました。ショーン・ペンの仕草は本当に刑務所あがりに見えました。
ティム・ロビンスが男性を殺してしまったかもしれないと言っても、死体が発見されなかったのは、不運としか言えません。その前に正直に警察に通報した方が良いという教訓にもなります。
ケヴィン・ベーコンは珍しく警察官で良い役を演じています。バディーがローレンス・フィッシュバーンだったのも良い組み合わせでした。
セレステ役のマーシャ・ゲイ・ハーデンは精神が参っている表情が伝わってきました。
子供の頃に性的暴行を受けてしまい、大人になってもトラウマを引きずる被害者は存在している事を知って欲しいと描かれており考えさせられます。
ラストのショーン・ペンにケヴィン・ベーコンが人差し指を指すシーンがあり、それで良いのかとモヤモヤして終わり残念でした。
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