ベビーパウダー山崎

御法度のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

御法度(1999年製作の映画)
3.5
『首』を見てから一応見返した。トミーズ雅が意外と良い。松田龍平が中心だが、軸になっているのはたけし。どれだけ物語が揺さぶられようと、たけしに戻れる強さがある。大島渚は役者を見つめる目は確か。
終盤に武田真治の異様な長台詞。『雨月物語』(菊花の契り)についての話だが、こういった寄り道というか、なにか得体のしれないくだりが唐突に訪れるのが「映画」。その不穏さが『首』にはなかった。
たけしが桜の木を真っ二つに斬る、そのラストが『首』の文字が斬首されるタイトルクレジットに繋がっていると、勝手に邪推しておく。坂本龍一が音楽をつけた北野武映画を見たかったな。