Omizu

忍ぶ川のOmizuのレビュー・感想・評価

忍ぶ川(1972年製作の映画)
3.8
【1972年キネマ旬報日本映画ベストテン 第1位】
『海と毒薬』熊井啓が三浦哲郎の同名小説を映画化した作品。本作で主演の栗原小巻はブレイク、「コマキスト」というファンを獲得した。

素晴らしい作品だった。いわゆるメロドラマ、純愛映画なのだが、一つ一つのカットが神がかっている。熊井啓渾身の作品と言える。

苦学生と料亭で働く女の純愛を情緒豊かに描いている。栗原小巻の清純な佇まいが印象的で、ブレイクしたのも納得の存在感。

カモメが飛ぶ立つショットなど一つ一つにかける熱量が半端じゃない。しかもそれがさりげなく立ち現れてくるのがいい。
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