マ

質屋のマのレビュー・感想・評価

質屋(1964年製作の映画)
4.6
ホロコーストの苦しみを ただただ単純に過去のものとして、その当事者だけが完全に1人で抱え込むものとして描いては絶対にいけない という意識から溢れ出る"現在"の厳しいフラッシュバック。
思考を放棄して資本主義のルールをひたすら守って自己防衛をした結果、そのルールにより現代でも確実に 間接的に自分の手によって地獄が作られ続けてる事に気づく。気づいても ソレを変える事は出来ずに陰湿な展開へ向かっていく。

2024年 今イスラエルが行っていることは、シドニー・ルメットの様な人々が行動したら変えられるか? 人は自分の苦しみから自己を守ることに精一杯で、加害する自分を見つめることなんてできない。見つめることができたとして、苦しみながらフラフラ歩くだけ。60年前の映画だと思うと更に悲しい。
マ