昭和時代を舞台に繰り広げられる男たちの義理を描いた任侠作品「昭和残侠伝」シリーズの第二作目。
高倉健が主演、池部良が共演、三田佳子がヒロイン役を務める。
舞台は昭和の初めの宇都宮。
花田秀次郎（高倉健）は弟分を堅気にするため、石切りを糧にしている榊組の頭に差しで勝負して命を奪ってしまう。
花田が刑期を終えて出所し、斬り殺した榊組の頭の墓参りに行くと、そこで彼の妻子と偶然出会う。
妻（三田佳子）は夫亡き後、彼が残した石切り場の権利を守ってきたが、競合相手の左右田組(そうだぐみ)に人足を奪われ、さらには嫌がらせを受けていた。
そんな折、満州でしばらく留守にしていた榊組の兄貴分の畑中圭吾（池部良）が戻ってきて、花田と二人で左右田組に斬り込みに行くが…
大谷石の石切り場を舞台にした義理と人情を描いた漢気の作品です。
雪の舞う夜に花田と畑中が二人並んで相笠で討ち入りに行く様が絵になります。
クライマックスでは、拳銃やダイナマイトが炸裂する中で唐獅子牡丹を背中に描いた花田が大暴れ！
ラストで雪の夜道に一人消えていく花田の後姿が哀愁を誘います。
高倉健はこういう渋い役がぴったりで、ヒロイン役の三田佳子が華を添えます。
「死んでもらいます！」
2022.1 BS12で鑑賞
