Haman

ヘルハザード/禁断の黙示録のHamanのレビュー・感想・評価

4.0
「死者蘇生」の文字列から漂う浪漫って何なんだ、、見ただけで血流が速くなるのを感じるから一番好きな四字熟語なのかも。

ラヴクラフト×ダン・オバノンのコンビで個人的に駄作なわけがないのだけど、美人な人妻が探偵事務所に夫の様子がおかしいのです…と訪ねてくるっていう、めちゃくちゃにオーソドックスな探偵小説みたいな始まりですでに胸が高鳴る~。
探偵小説っておじん臭いというか、いまだに読むと背伸びして大人の世界を垣間見てる感覚があるんだけど、それをまさに感じられて良きだった。
しかも魔術師だの錬金術師だの奇怪な単語が飛び交いながら、その夫が地下室で死体を集めて怪しげな実験をしてるラヴクラフト成分120%濃度で攻めてくるので嬉ションが止まりませんの。

それに負けじとダン・オバノンも自分の味を出していて、グチャドロの粘液から人間がニョキニョキ産まれる特殊効果なんかはフェチをビンビンに刺激するし、それこそちょっと『バタリアン』的な温もりを感じられて脳汁が出た。
というか全体的にハードボイルド版『バタリアン』な感じがしなくもなくてハッピーだったなり。

ニコラス・フラメルって名前が出てきた瞬間に、頭の中でハーマイオニー・グレンジャーがクソデカい古本を開いてる姿が浮かんできて最高~。子供が出来たらもはやニコラス・フラメルて名付けたい。
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