スワヒリ亭こゆう

レッド・サイレンのスワヒリ亭こゆうのレビュー・感想・評価

レッド・サイレン(2002年製作の映画)
2.5
この作品は、とてもセンスは良い作品だと思うんですけど、観終わってから何か物足りないんです。
めっちゃ高い肉を食べたけど、サイコロステーキの1サイコロだけしか食べさせてもらえなくて、でも白飯は大盛り頂いてるから、バランス合わなくて、後半はただの白飯食いになっちゃったみたいな感じでしたね(^_^;)


雰囲気はフィルム・ノワールっぽくて面白そうな映画の入り方してたんです。
主人公の少女アリスを助ける傭兵のオッさんと女刑事。この三人が上手く絡めば面白くなりそうだと思いました、


ー警察署にてアリスが女刑事・アニータにある映像を見せる。それは母親が家政婦を殺害した証拠だった。
アニータ刑事はアリスの母親エバを逮捕しようと試みるが、エバは警察でも太刀打ち出来ない程の裏社会の大物だった。
アリスは警察に保護されていたが、エバから逃れる為に逃亡する。
ある一台の車に乗り込んだアリス。その車の持ち主は傭兵のヒューゴだった。
ヒューゴは過去に子供を殺してしまった事を悔やみながら生きてる男だった…
ヒューゴはアリスを追手から救い、アリスの父がいるポルトガルまでこの少女を連れていく事を決めたー


少女アリスの敵役が母親エバなんですよ。これって常軌を逸してる設定ですよね。
逆にアリスを助けるのは傭兵というアンバランスな感じが、この作品にはあるはずなんです。でも、その辺のアンバランスな部分は全然、ストーリーに活かされてないんです。
途中の銃撃戦も無駄に長いわ、見え辛いわで無意味だと感じました。
ていうか、銃撃戦て、観てて面白いでしょうか?僕には全然、興奮もしないし「もういいから早く次、行ってくれ…」と毎回、思ってしまうなぁ。

だけど恐らく、この作品はそこが目玉なんでしょう。
結果的に他は大した事ない内容でしたから。


この作品はもう少し脚本を練り込んで欲しかったです。
主人公三人の関係性が、特に理由がないのに深く関係していくのが凄く違和感を感じました。
ストーリーの大筋は面白いのに、細部の内容が薄いから面白く感じれないんでしょう。